小野篁（不死-006）

口承

古代東方の貴族です。
優れた歌人であり、書家でもあった一方、周囲からは「野狂」などとも評されていたようで、人格の複雑さを推測させますね。
生前、昼は宮廷に貴族として仕え、夜になると冥界に赴いて、そちらの宮廷にも仕える二重生活をしていたそうです。特に死者の罪業を裁く閻魔と呼ばれる王の側近でもあったため、両方の世界を往復して殺人事件の加害者を優先的に冥界に送るといった活動もしていたとか。
昼は風雅なみやこびと、夜は冥界との橋渡し。
なるほど歴史上、かくまでの二面性を持つ生涯を送った人物も珍しいでしょうね。