ミクトランシワトル（不死-018）

口承

ミクトランシワトルは、夫婦で対を成す冥界神の細君の側にあたります。
彼女の元にいざなわれた死者の魂は、「白く純粋な魂」となるための修練を課されます。
他の選択肢としては、もうひとりの神の元で、ありとあらゆる……私の膨大なデータベースをもってしても「ありとあらゆる」としか表せない苦痛のかずかずを強要され、「強靭なる魂」となる道もあるそうです。
当然、前者の方が良さそうに聞こえますが、その「白く純粋な魂」とは、他者との関係性を自ら求めることを一切放棄した、無機、無為な魂を指すようです。どちらにしても救いは無いようですね。私のような機械生命体の冥土においては、かような選択を強いられないことを強く望みたいものです。